12 September, 2009

ケン・ローチ

初めて、彼の映画を見た【この自由な世界で】すごく見ててつらかった。最近よく暗かったりつらい映画を立て続けに見ている。なんか自分を幸せだと感じたい反動?


イギリスに職を求めて来る移民の為の職業斡旋業者で働いていたアンジーは、セクハラまがいのことをしてきた上司にキレて
その上司に水をかけた翌日、会社を解雇された。
不当だと言ったけれど会社の上司の耳には当然届かず、会社を辞め友達と独立して同じく職業斡旋業者を立ち上げた。もちろん斡旋させてあげる人々は職を求めて

イギリスに来た東欧系やアラブ系などの移民の人たち。彼女は明るいし話も強気でガンガンいくタイプだったから会社が起動に乗るまでが早かった。でも欲とは誰にでもあるもので彼女は不法移民達の為の仕事の斡旋もするようになる・・・。


見ていて彼女のパワフルさが凄い。子供も居るからだと思うけど行動力もあるし兎に角強気。
なんだか若い男性を見ているような仕事熱心さだった。
切羽詰っているって言うのもあるのかもしれないけど、子供の世話は親に任せるし、挙句の果てにその
親に暴言を吐く。

映画を見ている間、正直彼女に腹の立つことが沢山あった。
けど、彼女も自分の状況を良くしようと翻弄していたことには変わりないし、それは移民の人たちの気持ちと変わりないと思うから彼女を、彼女だけを責めることの出来ない現状でもある。
主人公のアンジーは映画の中で『自由な世界だからいいのよ!』と言うシーンがあるけど、さわやかに言った訳ではなく開き直りのような感じで言っていた。

世界は自由かもしれないけど、人として自由は無いと思う。



特に英語が出来るわけじゃないけど、映画を見てアメリカ英語に慣れてしまうとやっぱりイギリス英語は
いつも素直に聞けない・・・。